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大人遊び
第16章 choice A 君の想い -純心ー
彼が連れてきてくれたのは、箱根にある素敵なオーベルジュだった。

「泊まりじゃないから安心して(笑)」

「もう///そのネタ禁止!!」

「ハハッ、時間ギリギリだから行こうか。」

そう言って自然とエスコートしてくれる。

「おいしぃ----!!」

季節を感じさせるフレンチは絶品で、あんなに文句言いながらついてきた割にデザートまでペロリと平らげてしまった自分が少し恥ずかしい。

「文さんって、幸せそうな顔して食べるよな。連れてきた側としては嬉しいわ。」

「そうかな///食いしん坊だからかも。」

「まだ時間早いし、せっかくだから、少し観光してから帰るか。」

レストランをでた私達は、彼に連れられて箱根園と足を伸ばした。

「きれいだねー!」

「あぁ、ちょうど紅葉のシーズンだからね。駒ヶ岳に登るロープウェイの中からだともっと綺麗らしいよ。乗ってみる?」

「見てみたい!でも、すごい混んでそうだねー。」

「いいじゃん!並ぼうよ。」

面倒くさがらずに付き合ってくれるんだ、意外・・・啓介さんってなんだかんだ優しいよなぁ。彼女にもこんな感じなのかな。

「払うよ!」

「いいって。今日付き合って貰ったお礼。」

「でも、さっきもそう言って受け取ってくれなかったし、全部ご馳走になるの落ち着かない・・・。」

「律儀だなぁ(笑)あ、じゃぁ後でお土産分、払ってよ。」

「・・・うん。わかった!ありがとう。」

足元危ないから気を付けてと自然と差し出される手、いじわるなくせに、こういうことさらっとやってのけちゃうし。
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