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SS作品集
第4章  コンピューター



 今日は、2020年からタイムスリップして来た団体客に話しをする日だ。
 上司に頼まれ、仕方なく引き受けた。
 話しをするのは苦手だが、僕が生まれる前に出来ていたタイムマシンでの時空旅行者が多くなり、話を聞きに昔の人類がやってくる。
 僕の会社もタイムマシンに関っている部署がある。仕方なく僕は団体客を前に、昨日の午後からについて話すことにした。


 昨日の午後、僕の仕事部屋に上司がやって来て、現在開発中のJCS-Dについて訊かれました。
 僕が勤める部署では、家庭用CS。コンピューターシステムのことです。その音声読み取りソフトの新型を開発しています。それがJCS-Dです。
 JCS-Dは最新機能を搭載しているため、少し時間がかかっています。まだ完成ではありませんでしたが、僕はきちんとした説明と報告をしました。
 僕には妻と養子が2人いますから、その家族達も僕の仕事を応援してくれています。
 養子は赤ん坊の頃から育てていて、今は中学生と小学生の男の子。
『退社のお時間が近付いています』
 時間になると、腕に着けている小型のCSが告げてくれます。
 CSに言われた通り、僕は帰り支度を済ませて会社を出ました。明日すぐに使う書類は、デスクの上にまとめただけですが。
 僕の個室には、僕の腕のCSを近付けなければ入れません。上司が来た時も、僕がCSを使って迎え入れたのです。
 会社を出て僕はST、ステーションのことです。そこへ向かいました。
 STというのは、遥か昔にあった電車というもののそれではありません。
 ひとりひとりの帰宅時間に合わせ、自分専用のカプセルに乗る場所なのです。
 少し待って僕専用のカプセルの番になると、腕のCSがちゃんと教えてくれました。
 カプセルの中は狭いですが足を伸ばして横になれるのは楽で、降りるSTが近付けばまたCSが教えてくれます。
 僕の住まいは近いので、CSを使って窓を開けて景色を楽しんだり。遠方の同僚などは、睡眠を取ることもあるそうです。


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