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SS作品集
第21章  資格


 帰り際、彼女が夕食の材料を買うためにスーパーへと向かう。
 その道の途中で、自転車が飛び出してきた。
「キャー!」
 彼女が声を上げ、僕は強くブレーキを踏む。
 間に合わなかった。
 自転車にぶつかり、乗っていた中年の女性が数メートル飛ばされる。
 すぐに車から降り、女性の元へ走った。
 頭を強く打ったらしく、呼吸もしていない。
 大丈夫だ。僕は、救急救命士の免許も持っている。
 車のトランクからバッグを出し、人工呼吸用の器具を出す。その間に、彼女に救急車を呼んでもらった。
 仰向けにして、人工呼吸を始める。
 何度か胸を強く押してから、器具を使っての人工呼吸。
 女性が意識を取り戻した時、救急車とパトカーが到着した。
 僕の処置のお蔭で助かったと、救急車の人達に褒められる。
 だが、人身事故を起こしたのは事実。
 警察官に事情を訊かれた。
「免許証を見せてください」
 ライフセーバーや救急救命士や調理師免許。大学時代には、教員免許も取っておいた。他には、フォークリフトや船舶免許も。
「運転免許がないんですか?」
 色々と免許を取るのが趣味だったが、自動車免許は忘れていた。車は友達に借りたもの。
「免許、持ってなかったの……?」
 そのことを知らない彼女は、冷たい視線。
 僕はそのまま、警察署へ連れて行かれることになってしまった。


 終わり


 灯台下暗し……?


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