パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第28章 　クリーンルーム　

　そこには人工の土や緑。浅い池があり、昔が表現されているそうだ。
　砂遊びをしたり、池で水遊びをしたり。
　建物の内部全体が簡易クリーンルームになっていて、勿論出入り口にはしっかりとしたクリーンルーム。
　息子も友達も今まで風邪を引いたことがなく、他の者も、病院へ行くのはケガや内臓の疾患くらいになっている。


　ある日、息子が担任教師に付き添われて帰って来た。
　咳をしていて、少し熱っぽい。
　休み時間にはしゃぎ、クリーンルームを出てしまったそうだ。
　マスクと手袋をした担任は、医者へ行った方がいいと言って、そそくさと帰って行く。
　風邪を診てくれる医者に心当たりはない。
　感染性の病気が減ると同時に、医者になる者も減っていく。それは自然のこと。
　都会に住んでいるのに息子は救急ヘリで運ばれ、遠くの病院へ行くことに。
　免疫が無いせいで二週間入院し、やっと家へ。
　しかしそれから一週間、息子は学校から自宅待機を命じられてしまった。
　もしも他の子に染(うつ)っては困ると。
　学校へ行かれるようになって、仲間外れにされなければいいが……。



　おわり



　やりすぎは禁物です……。