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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第10章 大男の目にも涙


「ふぅ‥ぅぎゃぁーっ!てむぅ!てむぅ!うえぇってむぅ!!」



アルがティムの後を追おうとした瞬間、ジョンの泣き声が食堂内に響いた


周りの目が一斉にジョンに降り注ぐ 。アルは慌ててジョンを抱き上げ自分の胸に顔を埋めさせた―――
アルの胸元で顔を嫌々横振りしながらジョンは泣きじゃくる

アルの胸元はたちまちジョンの涙と鼻水とよだれでびしょびしょになっていた。


これは困った‥


ティムのことが気に掛かるが、こうなったジョンを置いて行っては周りに迷惑がかかってしまう。



「ザドル…あの子を頼めるかな? ティムってゆーんだ‥名前」



アルはザドルに頼んだ


突然の大役にザトルもたじろいだが、事の発端はどう考えても自分が原因。
しかし、3才のジョンはおてのものだったが、ティムくらいの多感な年令の子は接触したことがない。



「わ、わかった!ちょっくら行ってくらぁ‥!」


ザドルは意を決してティムの後を追って行く。飛び出した跡を捜しながら、ザドルは辺りを見回す。


…あ、あそこに居やがったか……


小さな背中を丸めた後ろ姿が遠くに見える。ティムは広場の噴水に腰掛けていた…


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