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微睡みの中で
第3章 翻弄
その時顔が俺のところを向き、ふと目と目がバチッと合った。


木天蓼を与えた猫のように、恍惚の表情を浮かべていた。


快感にトロンとさせていた目が、ハッと覚めたように、一気に顔を真っ赤にし、慌てて前を向いてしまった。


今日1日だけで何度かそういう雰囲気になって全部責められる方だった俺だが、今の沙耶香の表情はかなりそそられる。


もしかしたら沙耶香は責めるより責められる方が好きなのかもしれない。

「顔、もっと見せて」


「っ、や、よ…ッ」


ぬるぬるとして掴みにくい勃起した肉豆の皮を剥き、その根元あたりをキュッと摘むと、電気が走ったかのようにビクビクッと体を震わせた。


横から顔を覗くように見つめてみると、またすぐにトロンとした目になっていた。


「可愛い…」


「ガキのくせに…生意気…っ!ふ、あ…!」


「そのガキに好き放題されてるんだよ?」


摘む力を弱めたり強めたりして、ぐにぐにと弄んでいると、沙耶香は下唇を強くかんでさっきより激しく身体を捩りながら痙攣した。


「はぁ…はぁ…っ…」


俺の膝の上でぐったりしたあと、すぐに膝から降り、振り向いて「ばか!」といった。


目は少し潤んでいて、責められた挙句にイかされたのが納得行かないという表情だった。


「この…生意気よっ!」


「さっきの仕返しだよ」


上着は着ているが、下半身は丸出しで必死に怒る沙耶香は、似合わず滑稽で思わず吹き出してしまった。


それを見て更にムッとした沙耶香は俺の頭を軽くペシっと叩いた。


「いて」


「何が面白いのよぅ」


「ごめんって」


「そっちだって…、また元気になってるくせに…」


納得いかない様子の沙耶香が俺を押し倒し…。


まぁ…それからはご想像にお任せ、だ。
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