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あなたからは逃げられない
第12章 成人式で熱い抱擁



2人で楽しそうに飲んでいるから止まることもできない私はダイニング向かい腰掛けてママと向かい合い紅茶を飲んでいた。



『葉月も一緒に飲まないか?』


どうやら上機嫌なパパは私も一緒に飲まないかと誘ってくれた。私は二人で飲んだら?と少し距離を取った。


ママと陽介の近況などを聞きながら私の最近のことを話していると玄関が開いてドスドスと音を立てて歩いてくるのが分かる。


バンッとドアを開けるとバッグからお弁当を出し無言で出ていこうとした。


『陽介、お客様がいるんだ。挨拶くらいしなさい。』


パパに言われてチラッと私を見たあと龍輝さんを見て挨拶するのかと思いきや低い声で私にこう言った。


『何、姉貴の彼氏?』

「そうだよ。陽介久しぶりだね。」

『......ごゆっくり』


私の話は全く聞いてくれてない…
私の存在は消されているかのように話をしてくれなかった。



『最近あんな感じなの。難しい年頃なのかしらね…』

ママは少し寂しそうに笑って陽介のお弁当を片付けようとしている。私だって反抗期はあったけどあんな態度はとらなかった。

私は我慢できなくなって立ち上がり陽介の部屋に時向かった。





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