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あなたからは逃げられない
第19章 大丈夫…お前は綺麗だ※龍輝side



家に戻ってきて飯の準備をしている俺は葉月が出てくるのを待ってみた。
あんなことがあったんだからゆっくりさせてやりたいとしばらく放っておくことにした。

あれが食べたいと言われた俺は鍋に具材を入れて煮込んでいる。葉月が俺に食べたいと言ったのはビーフシチューだ。
あのスーパーにはいつも買う国産黒毛和牛の肉が置いてある。その肉で作るビーフシチューは肉がめちゃくちゃ柔らかくて美味いのは確かだ。

それに合わせるためにサラダとピラフを作る。エビピラフを作り終えるくらいになった時に葉月がまだ風呂から出ない。


気になって脱衣所まで行くとまだ浸かっている感じではなく洗い場でまだ洗っている。

「葉月?風呂まだか?」

「...!もう少しっ!!」

嫌な気がしてドアを開けると泡立てたボディータオルで身体を擦っている。

「おいっ!もう辞めろ!」

「嫌なの!気持ち悪いっ!」

「大丈夫!葉月もう辞めとけ。身体赤くなってる。」


葉月は涙を流しながらずっと身体を擦っていたのだろう。ワイシャツにスーツのパンツだったが風呂場に入り葉月の身体を優しくシャワーをしてやる。

かなり強く擦っていたのか真っ赤になっていることに気付く。




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