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あなたからは逃げられない
第2章 捕えられた私



私はしばらくソファに座ったまま綺麗な夜景を見て過ごしていた。
自分の実家はマンションじゃないから見たことないし、あのアパートからなんて見えるはずがない。


私は何も考えずこの夜景を目に焼き付けていた。


すると本革独特の軋み音がする。
いつの間にかお風呂から出てきた龍輝さんが私の隣に座った。


「何考えてる?」

龍輝さんには私が何か考えているように見えたのだろう。
何か考えているわけではないが、この先親にバレずにやって行けるのか心配なだけ。


「夜景...綺麗だなぁって…」

「毎日見ればいい。

ここに住まないか?」


え?!ここに住む...
それは凄く嬉しいことなんだろうけど私がまず思ったのは両親のことだ。

私のアパートに何度か来ているからあそこにいないと分かると多分警察沙汰にもなりかねない。


「それは...無理です。

親はあのアパートにいるの知ってます。来たこともあるんです。

なのにいきなり居なくなっていると捜索願とか出しそうだから…」

龍輝さんも本気で言ってはいないと思うがきちんと話しておくのがいいと思った。


私の話を真剣に聞いてそうだな。それはおいおいだな。と言って私を膝の上に乗せた。


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