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不器用な夫
第2章 執事



この野郎…。

ニヤニヤと嫌な笑いを浮かべる公平を睨みつけながらダイニングへと向かう。

朝食は1人前だけ…。


「先生は食べないの?」


ハコが僕の顔を見る。

真っ直ぐで素直な瞳に僕はただドキドキする。

まるで一目惚れをしたようにハコの澄んだ瞳に惹き込まれる。


「朝はコーヒーだけなんだ。」


だから朝から公平を呼びつけた事はない。

公平はただニヤニヤとばかりを繰り返す。


「このご結婚で坊っちゃまの悪しき習慣が色々と治ると良いですね。」

「余計な事は言うな。」

「御意。」


僕と公平の会話にハコがクスクスと笑い出す。


「何かおかしい?」

「だって、先生…、子供みたい。」


そう言ってまだ子供のハコが笑う。

だから執事と暮らすとか絶対に嫌なんだと僕は公平に口を尖らせる。


「坊っちゃまも急がないと遅刻しますよ。」


わざとらしい子供扱いを僕に公平が仕掛けて来る。


「だから…、余計な事は…。」

「御意。」


あー言えばこー言う…。

公平を睨みつけてハコと公平の3人で家を出る。


「車を回して参ります。」


マンションの地下にある駐車場へと公平が消えれば、やっとハコに声を掛けてやれる。


「ごめんな。」


一緒に登校する訳にはいかない。


「白鳥が来ておりますから。」


通りの向こう側で主を待つ高級車が見える。

スマートな男が主を待ち静かに車の横へ佇む姿に神経がピリピリとしてしまうから、その男を睨む。


「では、行ってまいります。」


ハコは僕が醸し出す苛立ちを何一つと感じる事なく自分の執事の元へと駆け出した。

そのまま、うちの車が見えたから、その車に乗り込む事になる。


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