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Aさん ~私を淫らにする人~
第3章 失恋の夜は玩具で
なにより、自慰でこんなオモチャを使ってしまうと、ヒトとして自分が情けなくなってしまう気がひどくしてきたので、箱に戻すとそれを衣装ケースの引き出し奥に放り込んで終わりにした。

もちろんその夜も自慰はした。

いつものように高橋さんを思いながら、自分の手で。

でもやはり今日も、あの最初の時のような快感を得ることはできなかった。
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