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奴隷オークション
第10章 尚 初調教その7
「うっ。」京香も呻き声を漏らす。
広正は2人の後ろに一本鞭を持って立つ。
まずは京香の背中に向かって鞭を振る。
ヒュン。
鞭はしなり空気を切り裂くような音をたてて京香の背中にあたる。
バシッと大きな音が部屋の中に響き渡る。
「うーっ。」京香の声にならない叫び声が後に続く。
鞭があたった場所がみるみる赤くなる。
バラ鞭とは比較にならない痛みが京香を襲う。
続いて尚の背中に鞭が唸りをあげて振り下された。
「うーっ。」尚の叫び声。
尚はこの瞬間を待ちわびていた。
レディコミックの中で読んだ拷問シーン。鞭で叩かれ背中一面がミミズ腫れに覆われる。
こんな風にされたらどんな気分なんだろ?とゾクゾクしながら読んでいたのを思い出していた。
激痛に襲われながら尚はゾクゾクしていた。
交互に叩かれる2人。
響き渡る鞭の音と2人の叫び。
時折広正はぶら下がっている重りを振り子のように揺らした。
やがてふたりの背中は真っ赤に染まっていた。
広正はミミズ腫れになる程強く叩くことはしなかったが所々ミミズ腫れになっていた。
「そろそろ許してやるか。」広正は鞭を置くと2人の背中に軟膏を塗り始めた。
「ご苦労様。よく耐えたな。2人とも。これを塗っておけばいくらか楽になるだろう。」とねぎらいの言葉をかける。
そして2人の拘束を解いていった。
広正は腕時計を見て、「もう。11時だ。私は2、3時間寝てくるからな。2人はどうする?
縛ってバイブを入れて放置してやろうか?それとも自由ってことにするか?」
「自由でよろしいですか?」と京香。
「いいぞ。風呂は背中にしみるかも知れないぞ。まぁ寝ていてもいいけどな。それじゃまた後で。」と言うと広正は部屋を出て行った。
「ほらね。ご主人様寝に行っちゃったでしょ。」と京香が言う。
「はい。京香様。乳首にピアスされたんですね。」
「そうなんだ。ちょっとビックリしちゃった。婚約指輪の代わりだって。」とダイヤにそっと触れた。
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