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えっちなおもちゃ
第7章 絡まりあう気持ちと身体
赤レンガのその建物には何店舗かレストランが入っており、我妻が予約していたのはその中のイタリアンレストランだった。

店内は間接照明の暖かい光に包まれた空間だった。
ベネツィアングラスがアンティークな食器棚に飾られてあったり、フィレンツェやローマ、ベネツィアの風景画などが壁にかけられている。

予約席に通された二人は皮張りの重量感のあるメニューに目を通す。

「すいません……私こういうちゃんとしたイタリアンなんて初めてなんで何を頼めばいいかわからない」

凛々子は潜めた声で我妻に助けを求める。

「じゃあ僕が決めてあげるね? ワインだけ決めて。赤? 白?」

「じゃあ白で……」

我妻は小さく頷くとウェイターに馴れた口調で注文をした。

まだ日が高いせいか店内に客は少なく、落ち着いた店内は日本ではないかのような優雅な気配に包まれていた。

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