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借金のカタに妻を差し出しました
第3章 借金のカタになります
矢那は瑞樹の目隠しをほどいて、さらに激しく腰を打ち付けた。

和明の目の前では、妻の瑞樹が後ろに束ねた髪を揺らし、苦悶の声を上げながら、矢那の責めを受けていた。

瑞樹は、和明を視界に捉え、夫に気付くが、直ぐに理性が本能に飲み込まれた。

やがて、瑞樹の声が激しくなると、矢那は瑞樹の上体を起こし、左手で胸を抱き、右手をスカートの中に入れ、瑞樹が果てる姿を和明に見せつけた。

瑞樹は矢那の腕の中で、身を悶えさせ、額を汗で光らせ、床にゆっくりと沈んでいった。

和明の足下には、セーラー服に身を包み、だらしなく口を開け、息の荒い瑞樹が横たわっていた。

矢那は生気の無くなった和明に、手の平を見せ、退席を促した。

和明は、そのゼスチャーに気付かなかったのか、理解できなかったのか、出る気配を見せなかった。

矢那は「すみません。」と、声を出し和明に、再びゼスチャーで退席を願った。

和明は視点の定まらない目で、矢那の方を見るだけだった。

矢那は「ご退席をお願いします。」と言い放った。

和明は、2,3歩後退し、立ち止まるだけで、矢那に留まる事を訴えている様だった。

矢那が「出て行って下さい。」とハッキリとした口調出言うと、和明は慌てて出て行った。

和明は出て行った後、振り返り、ドアノブに手をかけるが既にオートロックが掛かり開くことは無かった。

和明がドアの前にへたり込み頭を抱えた。

エレベーターホールから歩いてくる人物がいた。

それは、和明の知る女性であった。

大井綾は、「ここにいるのは、ホテルの迷惑になります。お部屋に行きましょう。」

そう言って、和明を立たせ、エレベーターに乗り込ませた。
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