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遅すぎる初恋
第5章 セフレと恋人の違いとは?
食べ終わり、店を出ると紫音がスタスタと足早に歩いていく。
俺はその後ろを動揺と動悸を隠しつつ、ついていく。

人通りの多い路地から人の少ない路地裏へ入ると、小さな公園があった。
その公園へ入り、迷うことなくたどり着いたのは、屋外の割には綺麗にされたトイレ。

居酒屋のとき同様、個室へ二人で入る。

「時間あまりないし、今はここで我慢して」

申し訳なさそうに言われたけど、俺は恥ずかしさのあまり、まともに紫音の顔が見れない。
俺、マジで何やってんだろ。

「和哉さん、余計なこと考えないで」

そう言って、顎に手をかけ、上を向かせると、チュっと軽く口付けられる。

「俺が和哉さんを気持ち良くさせてあげたいだけだから」

整いすぎた、ハーフのイケメンにウインクされて、平常心でいられるやつがいたら知りたい。

もう一度口付ける。今度は歯と歯の間から舌を滑り込ませる。
二度目のディープキスに慣れることなく、絡んでくる舌の動きに必死についていく。

「ふぅっ、ん、」

前よりも長いキスに思わず声が漏れて、恥ずかしすぎて心臓が痛いほどドキドキしてくる。
唇が離れたかと思えばかけていた眼鏡を上にずらされる。

「和哉さん、見た目良いんだから、コンタクトにすればいいのに」

至近距離で見つめられ、そんなことを言われ、俺は赤くなるのを隠せなかった。
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