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お良の性春
第5章  波乱万丈 若後家 恋の旅立ち
 清兵衛は繋がったまま、ゆっくりと抽送を繰り返してくれる。
 
 ゆったりといつまでも続く抽送。
 連れ込み宿の二階から、お良のすすり泣く声がいつ果てるともなく漏れて、池の水面に波紋のように広がって消えていく。

 「アヒーィ、アヒーィ、アヒーィ、アヒーィ、アヒーィ、アヒーィ」

 先妻を労咳で亡くしたことが清兵衛には悔やまれた。
 しかし、いくらいい薬を煎じても、労咳は治らない。
 精をつけることだ。
 だが、お美津の食は細かった。

 「朝飯を平らげたお良さんを見てうれしかった」
 「そう、アヒーィ」
 「好き嫌いがないと聞いてうれしかった」
 「そう、アヒーィ」

 話しながら、清兵衛は腰を送ってくれる。

 「いいよー。清兵衛さん」
 「肉付きのいい太腿がうれしいよ」
 「そう、アヒーィ」
 「労咳でお美津を亡くした俺の本心だ」

 お良は後ろから腰を送る清兵衛に分かるように何度も頷いた。

 「そう、うう、いいよう」
 「両手からこぼれ出る乳房もうれしいよ」

 清兵衛の手が乳房をまさぐる。

 「清兵衛さん、いいい」
 「今度こそ、俺の子種を宿してくれ」
 「はい。いいいー」
 「夫婦なかよく、お良、頼んだよ」
 清兵衛がググッと急に角度を変えて腰を送ると、お良は一息にイッた。

 「いひーッ」

 お良を幾度も絶頂の波が襲う。
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