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第1章 　　　好色歌留多　裸地獄

　もしもあのお良さんの裸身を拝むことが出来るなら、褌を恐れている場合ではない。
　千に一、万に一に賭けてみるだけの価値はある。
　好色と博打。
　男の二大欲望の前に源一郎は次第に虜になっていくのであった。

　「エイ、一か八か当たって砕けろだ」

　かくして、この「野球拳式カルタ」が、参加者の前に提案されることとなったのである。
　酔いが少し回っている男たちは、下心を見透かされはしないかとニヤニヤしている。娘たちはセクハラ紛いの提案に憮然たる表情。

　「無理。無理よ、無理」

　肌襦袢や腰巻姿でカルタが取れるわけがないのだ。そんなことは出来ないに決まっていた。

（こんな趣向、カルタどころではなくなるわ）

　お良は一歩前に出た。