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フリマアプリの恋人
第7章 秋桜の秘密
「…ごめんなさい…」
澄佳は柊司の研究室のソファに腰掛け、しょんぼりと華奢な肩を落とした。
「…私、とんでもないこと…してしまいました…」
温かなジャスミンティーを志野の茶碗に淹れ、澄佳の前にそっと置く。
柊司は澄佳の隣りに座り、その肩を抱き寄せた。
「僕も驚いた」
「…そう…ですよね…」
「でも、それ以上に嬉しかった」
「…柊司さん…」
見上げるその頰を優しく撫でられ、貌が近づけられる。
キスされる瞬間…はっと眼を見開く。
「…クビに…なりませんか?」
柊司はわざと深刻な貌をしてみせる。
「う〜ん…なるかもね」
「…え⁈」
青ざめる澄佳を笑いながら抱き寄せる。
「こんなにも美しいひとを妻にするなんてけしからん!
…てね」
「柊司さん!」
くすくす笑い、澄佳の艶やかな髪を撫でる。
「大丈夫だよ。学生たちはいたく感動していたし、岡田くんがえぐい箝口令を敷いてくれた。
このことをSNSに上げた奴には半殺しの目に合わせる!…てね」

…それに…
と、柊司は眼を細める。
「もし、このことでクビになったとしても僕は構わない。
それに余りある幸せを手に入れたんだから、後悔はないよ」

澄佳の瞳が潤み、長い睫毛が瞬かれる。
「…柊司さん…」
温かな吐息が触れ合う距離で、甘く囁く。
「…扉を開けて…僕を追いかけてくれて、ありがとう」
「…柊司さん…」
涙で潤む澄佳の美しい瞳の中に、自分の姿を見つける。
…やっとそばに来られた…。
この美しくも魂を揺さぶらずにはいられない…稀有な魅力を持つひとの、一番そばに…。

柊司は優しく澄佳を引き寄せる。
…永遠のような刹那のような…祈りにも似た甘い口づけを交わすために…。
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