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歳下の悪魔
第7章  変化


 ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆


「優華先輩、おはようございます!」
 昼前に二課へ出勤すると、和真の爽やかな笑顔。
 昨日のことが、嘘のよう。
 開き直った私は、彼に笑顔で挨拶を返した。昨日との違いを楽しむのも、もう悪くない。
「あっ、優華っ、オッハヨー」
 和真も美月も、既に白衣姿。早めに出勤したのに、みんなもう来ている。
「何かさー、いざ休みってなると、来たくなっちゃうんだよねー」
 美月が笑う。
 確かにそうかもしれない。普段は長い休みが欲しいと考えても、急に休みになると何故かここへ来たくなる。
 それは、仲間に恵まれているお蔭だろう。仕事は同じことの繰り返しでも、居心地はいい。
「着替えてくるね」
 上着を脱いで白衣を着てすぐに戻ると、みんな近くのデスクに集まり雑談をしていた。
「今日も、仕事はないんだってー」
 美月はつまらなそう。忙しい時は、文句を言ったりもするのに。
 一課がしっかりと稼働しなければ、二課の仕事はない。
「そう思って、クッキー焼いて来たの。みんなで食べましょう?」
 敦子は料理上手。デスクに置かれた箱には、たくさんの色々なクッキー。
「頂きますっ!」
 最初に手を出したのは和真。
「美味いっ。これ、店に出せるレベルですよ」
「ありがとう。みんなも食べて」
 守が淹れてくれたコーヒーとクッキーを食べながら雑談し、少しだけデスク周りの整理をした。
 それだけで、定時で上がる。また明日も午後からでいいと、課長に言われた。
 すれ違った時、「今晩行く」と和真が言う。何も答えなかったが、私に拒否する権利はない。
「優華ぁ。呑みに行こうよー」
 更衣室で美月に誘われたが、高校時代の友人と約束があると言って断った。
 スラスラと嘘がつけたのは、自分でも不思議。
 和真の影響かもしれない。表と裏の顔。私もそんな顔を持とうと決心したせいもあるだろう。


 ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆


 マンションへ戻ると、すぐにシャワーを浴びる。そしてコンビニで買ってきた缶ビールを呑んでいた。
 三本目を開けた時、和真が来る。
「今日は素直だね。もう、シャワー浴びたんだ」
「うん」
 答えてからビールを呑む。
 私も裏の顔を持つと決めたら、楽になれた。



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