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歳下の悪魔
第7章  変化


 和真は色々と買い、やっと店を出る。
 私も歩けるようになっていて、1人で階段を降りられた。
 縄がなくなれば、クリトリスを責める物もない。家を出てからずっと縄があったから、何となく物足りない気もした。
 私が助手席に乗ると、和真がペットボトルの水を買ってきてくれる。
 礼を言ってから少し飲み、彼を見つめた。
「ねぇ……。嫌じゃ、ないの? 私が、人に見られるの……」
「優華は、どう思ってるの?」
「嫌。もう、絶対嫌。和真だけなら、いいけど」
 彼が、飲んでいたペットボトルから口を離す。
「俺なら、いいの?」
「それは……」
 勢いで言ってしまった言葉でも、もう訂正出来ない。
「それって、俺が好きってこと?」
 私は、俯いてしまった。
「俺が好きだから、他のヤツに見られたくないって意味?」
 いつもやたらと、和真は訊いてくる。俺が好きかと。そう表現していいのか分からないが、彼のお蔭で自分の好きなプレイが分かった。
 その相手が、和真じゃなかったら。そんなことも初めて考える。
 もし新しい恋人が出来てどんなに大好きでも、普通のセックスだと別れてしまうかもしれない。だからと言って、私から縛って欲しいとは口に出来ない。
 和真だから。
 もっと本格的な、SMプレイもあるだろう。そこまでは怖いが、縛られることには快感を覚えてしまった。もう、戻れないくらいに。
「いつも、ハッキリ言ってくれないね。好きなのか、嫌いなのか……」
 それだけ言うと、彼は車をスタートさせた。
 車内では、ずっと無言。私からも、何も話しかけない。
「たまには、別の場所に行こう」
 思いついたように言った和真が、急に角を左折した。
 少し走ると、私でも分かるラブホテル街。その一件に、彼が車を停める。
 私はさっきイったばかりで、まだ濡れていた。車に座る時はシートにハンカチを敷いたが、そのハンカチは湿っている。
 彼の後を追って、入口を入った。部屋選びも彼に任せ、エレベーターで最上階の部屋へ行く。
「え……」
 入ったのは、やたらと広い部屋。ベッドや浴室は勿論あるが、奥には小さ目のプールまである。
「パーティールームだよ。来たことない?」
 私は頷き、和真に近寄った。



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