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第10章 体臭 ①

生唾をそっと呑み下し、窪みに鼻先を擦り付けた俺。
(ぁっ・・まさみの腋・・凄く嫌な匂いの筈なのに・・晢ぅ、そんなに、無理して・・で、でも・・う、れ、しいっ・・)

まさみが、俺の胸に顔を押し付けた・・
鼻を窪みに、更に強く押し当て、そっと髪を撫でる俺・・

(うっ、ううぅぅ・・)
思わず漏れそうになる呻き声を、懸命に押し殺す俺・・
それ程、まさみの窪みの臭いは、凄まじかった・・
(まさみぃ・・う、嘘だろっ・・す、酸っぱいっ・・)

そこそこのセックス経験があり、腋と匂いフェチの俺。
興奮した若い娘、それも性的に未熟な娘の体臭が、酸っぱ臭いのは知っていたし、嫌と言うよりは、好みで唆られた・・

だがそんな俺でも、やや辟易する程の、まさみの腋・・
(だ、ダメだっ・・これが、ま、まさみの、本来の体臭なんだから、もっと、もっと、ちゃんと、か、嗅がなきゃぁ・・)
頭では分かっているのに、体は正直で、背中に回した両手に、無意識で更に力がこもった・・

(あ、あ、まさみ、やっぱり、く、臭いんだっ・・晢、もう、いいのにい・・もう、止めてぇぇ、無理、しないでぇ・・)
まさみの脳裏に、大学1年の過去が浮かんだ・・