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第1章 アリョーナの旅路

「タメルラン!!帰ってよ!!どうしてアタシの元へ逢いに来たりしたのよ!?タメルランは、アタシのことが好きだと言っておいて結局は体だけの関係で、肝心なことは二の次だと言うことなのね!!」
「なあ、頼むよぉ…この通りだ…ナタリア…助けてくれよ…オレのそばにいてくれよぉ…」
「あんたね!!都合のいいことばかりを言わないでよ!!アタシの体をさんざんもてあそんでおいて何なのよ!!アタシは、あんたのことは一生許さないからね!!」

タメルランは『冗談じゃない!!ナタリアがそう言ってオレを突き放したのだから…どうなっても知らないからな!!』と怒鳴りまして、披露宴場の入り口の受け付けにありましたお祝い金入りの祝儀袋を強奪した後にホテルから逃走しました。

それから数分後に、受け付けの人がトイレから戻ってきた時に、祝儀袋がなくなっていたのを聞いて顔が真っ青になってしまいました。

その上に、タメルランの持ち物であるブレスレットが落ちていましたのでタメルランが祝儀袋を強奪していたことと花嫁さんがタメルランと付き合っていた上に花嫁さんの胎内に、タメルランの赤ちゃんを宿していまして妊娠４ヶ月であることも発覚しましたので、披露宴場は大パニックにおちいってしまいました。

タメルランはその後、ロシアに居づらくなってしまいましたので、貨物船に乗り込みまして日本～マラッカ海峡～アフリカ大陸沖を経て、南米からドミニカを経由でアメリカ合衆国に密入国しました。