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第2章 アリョーナの旅路・第２部

「アリョーナさん、こっちは困って…」
「あんたね!!困っている困っていると言うけれど、何に困っているのよ!?社長さん!!アタシの話を聞きなさいよ!!」
「アリョーナさん、マーティーさんが結婚をしてくれないと、困るのは…」
「知らないわよ!!アタシがマーティーさんと結婚をしてくれないと困るのはなぜなのよ!?答えなさいよ!!」
「理由は…マーティーさんはよく働いて…」
「社長さん!!マーティーさんが待遇面で不満を感じていると言うのであれば、どうして従業員さんのお給料のこととか福利厚生のことなどに真剣に取り組もうとしないのよ!!」
「真剣に取り組んでいるよぉ…だけどね、今のアメリカ社会は…」
「あんたね!!今のアメリカ社会が悪いと言うていいわけばかり言わないでよ!!欧州経済がどうのこうのとか、リーマンショックがどうのこうのとか…そんなに今の暮らしに文句があるのだったら、ホワイトハウスに怒鳴り込みに行きなさいよ!!」
「だからアリョーナさん、社内も経費削減などで、苦しい台所事情を抱えているのだよぉ…」
「キーッ!!何なのよ一体!!苦しい台所事情を抱えているのだよと言っておいて、社長さんは会社のおカネを使い込んで平日ゴルフやアメリカの大統領選挙や中間選挙の候補者に大金をかけたり、州政府の関係者との接待のおカネに使って…従業員さんたちのお給料を次々とカットしているじゃないのよ!!どこのどこまであんたはクソバカなのかしらね!!」