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第1章 アリョーナの旅路

「アリョーナさん…みんな待っていますわよ。」
「アタシ…行きたくない…結婚式…いや。」
「そんなことを言わないでよ…ヤホースキーさんの親族のみなさまは、はるばるウラジオストクからお越しになられたのよ…ヤホースキーさんも…」

次兄の兄嫁さんの言葉に対しまして、アタシは思い切りキレてしまいました。

「ヤホースキーさんのことは出さないでよ!!」
「どうしたのよ…あっ、アリョーナさん…」

次兄の兄嫁さんは、アタシの右のくびすじに男の歯形がついていたのをみましてビックリしていました。

「アリョーナさん…右のくびすじについているその傷…どうしたのよ…アリョーナさん…」

アタシは、見られたくない傷を次兄の兄嫁さんに見られてしまったので、ひどく泣き出したのでありました。

「イヤ…見ないでよ…見ないでよ!!」

アタシは、頭の中で大パニックを起こしましてサクラン状態におちいってしまいました後、教会から飛び出して行きました。

教会から飛び出したアタシは、いちもくさんに家に帰りまして逃げる準備を始めました。

アタシは、ボストンバックに着替えと当面生きて行くための品物を詰め込んで、赤茶色のバッグには当面生きて行くためのおカネや金品を入れました。

荷造りを終えたアタシは、家を飛び出しました後に、足早にシベリア鉄道のハバロフスク駅へ向かいました。

そして、ハバロフスク駅に着いたアタシは、ボストンバックと赤茶色のバッグを持ってモスクワ行きのシベリア鉄道の特急列車に乗り込みました。

アタシは、本当の幸せさがしに、旅に出ることを決意しました。