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第1章 アリョーナの旅路

「アタシね…やっぱり結婚やめる…よく考えてみたらあんたの実家で暮らして行くのは無理みたいだわ…兄嫁さんもできたからアタシもできるなんて、きれいごとばかりを言わないでよ。」
「アリョーナ。」
「アタシね…今からサンクトペテルブルグへ帰りたいから、飛行機か列車のチケット手配してよ。」
「えっ？」
「えっ？じゃないでしょ…チケット手配してよ!!」
「えっ？サンクトペテルブルクへ帰りたいからチケット取れって？」
「（ますますイラついた声で）ヒーラーさん!!アタシ、サンクトペテルブルクへ帰りたいからチケット手配してよと言うているのが聞こえていないわね!!」
「（泣きそうな声で）そんな…それじゃあ、結婚どうするのだよぅ…」
「アタシは（旧）東側の出身だから西側の人と結婚することができないのよ!!あなたのご両親は（旧）東側の女性は嫁としてふさわしくないという顔をしていたみたいだわ!!それにね、お嫁さんがほしいと言うのであればのこの街で探しなさいよ!!」
「えーっ、どうしてなのだよぅ？」
「この街は学園都市だから、若い女の子たちがたくさんいるでしょ…あなたは男前だからじっとしていても身丈にあう恋人さんはみつかるでしょ…」
「アリョーナ、どうしたのだよぉ？オレのことイヤなのかよぅ…」
「その通りよ!!アタシはあなたのご両親のことが気に入らないから…ヒーラーさんと結婚しない!!そんなことよりも早くサンクトペテルブルグへ帰りたいからチケット手配してよ!!」

ヒーラーさんはアタシの言葉を聞いてアタフタした表情で『待ってくれぇ…』と言うてから、アタシにこう言いました。