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第1章 アリョーナの旅路

「ねえ、フィリップさん。」
「なあに？」
「こんなことを聞くのもなんだけども、フィリップさんには、好きな恋人さんはいるのかしら？」
「えっ？」

フィリップさんは、アタシからの問いに対しましてビックリしました。

フィリップさんは、少し落ち着きを取り戻してからアタシにこう言いました。

「ぼくに…好きなカノジョは…いないよ。」
「いないの…」
「うん。」
「アタシね…実を言うとね…」

アタシはこの時、思いきってフィリップさんに告白をしようとしていました。

しかし、いざとなりますと言葉が出なかったので苦しんでいました。

「どうしたのかな？」
「ああ、何でもないわよ。」
「変なの…」

フィリップさんは、少しがっかりした表情になっていましたが、アタシはもう一度勇気を震い立たせてフィリップさんに告白をしました。

「フィリップさん…あのね…アタシ…フィリップさんの…」
「アリョーナさん、もしかして…ぼくのことが好きになったのかな？」
「えっ？」

アタシがフィリップさんに告白をする前に、フィリップさんが真っ先にアタシに告白をしました。

「ぼく…アリョーナさんのことが気になって気になって…何なのだろう…知らないうちに…好きになってしまった…」

アタシは、フィリップさんからの告白を聞きまして、乳房(むね)の奥がキュンとしていました。

その上で、フィリップさんはアタシにこう言いました。

「アリョーナさん…ぼくの恋人になってください。」

アタシはフィリップさんからの告白を聞いた時に、乳房(むね)の奥がしめつけられるほど苦しくなっていました。

「フィリップさん。」
「アリョーナさん…ぼくは…アリョーナさんのことが…大好きなのです。」

アタシはこの時、ますますフィリップさんのトリコになってしまいました。

そしてこの瞬間に、アタシの３番目の恋が始まりました。