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アリョーナの旅路
第1章 アリョーナの旅路
時は流れまして…

7月14日の革命記念日に、アタシとフィリップさんはシャンゼリゼ大通りにあるフーケッツ(カフェテリア)に行きまして、19ユーロのチキンのクラブサンドイッチと8ユーロのブレンドコーヒーを頼みまして、ランチを摂っていました。

ランチを摂った後、ふたりはコーヒーをのみながらこんな会話をしていました。

「アリョーナ…今日はアリョーナに話があるのだけど…聞いてくれるかな?」
「フィリップさん。」

フィリップさんはアタシにこう言った後に、バッグの中から小さな箱を取り出したのでありました。

フィリップさんは、小さな箱を取り出した後にふたを開けました。

箱の中に入っていたのは、カメリアダイヤモンドのエンゲージリングでありました。

フィリップさんは、アタシの右の薬指にエンゲージリングをつけた後にプロポーズの言葉を伝えました。

「アリョーナ…ぼくの妻になってほしい…ぼくは…アリョーナしか愛せない…」
「フィリップさん…」

アタシは、フィリップさんのプロポーズの言葉を聞いた瞬間に涙がポロポロとこぼれてきました。

うれしい…

フィリップさんからプロポーズをされましたアタシは、フィリップさんとの結婚を決めたのでありました。

今度は…

本当に幸せになる…

ううん…

今度こそは、結婚生活を長続きできるように努力するわ…

アタシは、何度も何度も繰り返して自分自身に言い聞かせていました。

7月21日、アタシとフィリップさんはバスティーユにあるノートルダム・デスペテンス教会にて、ふたりきりで結婚式を挙げました。

結婚式を挙げた後、ふたりは住まいを第4区にあるフラン・プルジョウ通りにある家賃25ユーロの2階建ての一戸建ての借家で暮らすことにしました。

家具や家電製品は、区役所の同僚さんたちのご厚意で使い古しの家具と中古でまだ使える家電製品をいただきましたので、出費を抑えることができました。

今度こそは、結婚生活を長続きさせたい…

…と思っていた矢先に、またトラブルが発生したのでありました。
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