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第2章 舞台の上でセックス！？

最初の読み合わせは、ユウスケを石原さん、マリアを夏希さんが演じた。

二人ともさすがだった。初見だというのに、すでに役作りができているかのように、セリフを読んでいる。

初めての読み合わせは、全体の流れを掴むためにざっと流してみるだけだと思っていたオレは驚いたが、もっと驚いたのは、相沢先生の厳しい指導が、ビシビシ入ることだ。

「石原くん、そこもっと感情を出してみて」

「はい」

みんな舞台に取り組む姿勢が違う。これが本当のプロだ。オレは身が引き締まる思いがした。同じことを感じているのだろう、隣で麻衣も目を輝かせている。

休憩を挟んで、今度はオレと麻衣が主役を演じた。石原さんのとき以上に先生の厳しい指導が入る。オレは何度も先生からダメ出しをくらった。

「今日は、初日だから、このくらいにしておこう。明日から早速、立ち稽古に入るから第一幕第一場と第二場のセリフをきちんと頭に入れておくように」

ようやく解放されたときには、もうクタクタだった。読み合わせから、こんなになるなんて、これから先が思いやられる。麻衣もやっと終わったという顔で息をついていた。