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黄昏異変 肉欲の奈落
第1章 女医 早苗
 「今晩のメニューはなに・・」
 「パスタとスープです」
 「楽しみだなあ」
 「そのあともね」
 「そのあと・・・・」
 「食事のあとも・・・」
 「あんまり期待しないでね」
 「ドキドキするヮ」
 「僕の方こそドキドキだよ」
 「お薬忘れないで飲んでくださいね」

 早苗は白い紙袋を浩二に渡した。


 秋の日は釣瓶落とし。
 歓声を上げて公園で遊んでいた子ども達の姿はもうなかった。
 六時を過ぎた住宅街は、時折り帰宅を急ぐ人影が通り過ぎるだけで静かに暮れて行く。

 浩二はすぐ例の薬を飲むと、シャワーを浴び、普段着に着替えて、早苗の家に向かった。

 居間のテーブルの上には湯気の登る皿が並んで、部屋着の早苗が浩二を迎えた。
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