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甘い鎖【BL】
第5章 家の中の二人
『アハハ。綾も早く着替えなよ』
そう言って電話は切られた。
…あ~もう、何か疲れた。
このままベッドに入って、眠ってしまいたいぐらいに。
でもすぐに光雅はやって来る。
重い体と気持ちを何とか奮い立たせ、オレは制服を脱いで、私服に着替えた。
リビングに戻る頃には、すでに私服姿の光雅がいた。
「今晩は何食べたい?」
「…ハンバーグ。でっかいヤツ」
「分かった。待ってて」
エプロンをして、嬉しそうにダイニングへ立つ。
オレはそのままソファーに座り、テレビを着けた。
「そう言えば、今日は宿題出た?」
「出たけど休み時間に終わらせた」
「後で見せて。答え合わせするから」
「…ああ」
光雅は料理だけではなく、オレの家庭教師までしてくれる。
それどころか掃除や洗濯まで喜んでしてくれるんだから、好きなヤツには尽くすタイプなんだな。
…光雅にはじめて告白されたのは、中学に入って間もない頃。
半ば強引に青輪学院に入学させられ、オレは不機嫌だった。
だから入学式が終わった後、両親を学院に残して、走ってマンションまで戻って来た。
そしてすぐに部屋に閉じこもったが、当時は暖かな春の日だった為、オレは窓を開けていた。
窓は開けるとベランダに通じていて、光雅はそこを乗り越えて、オレの部屋に入って来た。
…数十メートルの落下を恐れず。
そして不機嫌なオレとは違って、ニコニコと微笑んでいた。
「嬉しいよ。また綾と一緒なんて。この一年、ずっと寂しかった」
そう言って電話は切られた。
…あ~もう、何か疲れた。
このままベッドに入って、眠ってしまいたいぐらいに。
でもすぐに光雅はやって来る。
重い体と気持ちを何とか奮い立たせ、オレは制服を脱いで、私服に着替えた。
リビングに戻る頃には、すでに私服姿の光雅がいた。
「今晩は何食べたい?」
「…ハンバーグ。でっかいヤツ」
「分かった。待ってて」
エプロンをして、嬉しそうにダイニングへ立つ。
オレはそのままソファーに座り、テレビを着けた。
「そう言えば、今日は宿題出た?」
「出たけど休み時間に終わらせた」
「後で見せて。答え合わせするから」
「…ああ」
光雅は料理だけではなく、オレの家庭教師までしてくれる。
それどころか掃除や洗濯まで喜んでしてくれるんだから、好きなヤツには尽くすタイプなんだな。
…光雅にはじめて告白されたのは、中学に入って間もない頃。
半ば強引に青輪学院に入学させられ、オレは不機嫌だった。
だから入学式が終わった後、両親を学院に残して、走ってマンションまで戻って来た。
そしてすぐに部屋に閉じこもったが、当時は暖かな春の日だった為、オレは窓を開けていた。
窓は開けるとベランダに通じていて、光雅はそこを乗り越えて、オレの部屋に入って来た。
…数十メートルの落下を恐れず。
そして不機嫌なオレとは違って、ニコニコと微笑んでいた。
「嬉しいよ。また綾と一緒なんて。この一年、ずっと寂しかった」