この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
純愛ハンター
第2章 裁き2、ブスになる魔法
「どんなクズ野郎に復讐したいか早く話しなさいよ!まどろっこしい喋り方したら殺すかんねアンタ!」
「は、はいっ…」
「早くっ!」
「玲子…そんなに脅かしたら話し辛いわよ…」
「そ、そのっ…復讐したい男っていうのは…幼なじみの元彼なんです………」


…野波は子供の頃から、親や兄弟に「ブスだブスだ」と言われて育った。
男子にしょっ中からかわれるのも、女子から無視やイジメを受けるのも、変質者に頻繁に襲われるのも、何もかも自分がブスである事が原因だと思い込んでいた。
家族にそう育てられた理由が“女が自信を持ってもロクな事にならない”という家の伝統だと後から知ったものの、野波は重度の人間不信に陥り…恋人はおろか友人すら作れない人間になっていた。だが、

「俺と付き合おうよ」

野波は20歳の頃、ある男から告白をされた。
以前なら気持ちも身体も強張ってしまう所が、何故か野波は男に恐怖や猜疑心を感じなかった。

(この人は怖くない…何でだろう?)

その男は、数年ぶりに実家の近くで再会した幼なじみだった。
そして、唯一女子のイジメから守ってくれた男でもあった。
男はメタボ体型ながらつぶらな目をした犬顔で、そんな地味な風貌が野波に安心感を与えた。
こうして野波は生まれて初めての恋人に、そして…

「あっ!う…痛っ…痛いっ…でも…ちょっと…気持ちイイかも…」

生まれて初めてのセックスに酔いしれた。
幸せだった。
人として大切に扱われる喜びと、自分を偽らずに過ごせる日々にすっかり夢見心地だった…
のは、最初の数ヶ月だけだった。

「お前…ブスのクセにいつまでリボンとか付けてんの?道歩いてて『あいつの彼女ブスのクセにリボン付けてら~』って笑われんの俺なんだけど。言ってる意味分かる?」
「えっ…?」

野波は男に買ってもらったリボン付きのヘアクリップを大切に使っていただけなのに突然そんな風に吐き捨てられ、途端に背筋は凍り付き…喉が詰まる息苦しさに襲われた…。

(似合うよって言って買ってくれたのに…何でそんな事言うの…?)

『ブスの呪い』から生涯開放されたと思っていた野波に、男の豹変の一言は崖から突き落とされたような絶望感を与えた。

「お前みたいなブスは俺と付き合えなかったら一生処女だったんだからな?まさか俺と別れても他の男と普通に付き合えるとか思ってたの?」
/167ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ