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純愛ハンター
第2章 裁き2、ブスになる魔法
「ただいまぁ!」

玲子が事務所へ戻ると、お嬢が血の気の引いた顔で出迎えた。

「あの、玲子…話があるんだけど…」
「“おじさま”が芸能事務所に強引にねじ込んでくれたのぉ。今ってどこの事務所も話題づくりに苦労してるみたいねぇ」
「そういう話じゃなくって…」
「アイドルって因果な商売よね?どんなブスでもいちどアイドルになっちゃったらそれを商品価値にして生きてかなきゃならないなんて…相当メンタル強くないとあんな事になっちゃうんだもん」
「だからって…!」
「『どうして殺したの?』なんて言わないでよ?あのクズが勝手に死んだんだから」
「でも!あんな追い込まなくても…」
「お嬢…いい加減にしなよっ!」
「あうっ!」

玲子は殺気立った顔付きでお嬢に詰め寄ると、大ぶりの乳房を服の上から鷲掴みにした。

「…契約その2、『一步もこの事務所から出てはならない』…外に出てないからストレス溜まって私に愚痴りたくなっちゃったのかい?」
「そういう事じゃなく…あぁっ…」
「不自由には慣れてるはずじゃないか…アンタは…えぇ?」
「んぁっ…何?う…!」

玲子はお嬢の両肩を力任せに押し下げて、強引に床へしゃがませた。

「外の空気…吸わせてやるよ…」
「え…」

そしてタイトスカートをめくり上げ、自らの陰毛をお嬢の顔へ押し付けた。

「アンタ好きだったよねぇ?コレ…ほら…舐めな!」
「んっ!あふ…うぅ…」
「…ってお仕置きを与えたい所だけど…今日はやめとくわ」
「え…?」
「無事に仕事も終えて“おじさま”も喜んでくれそうな結末になったし、まずは乾杯しないとね!」

事務所の照明を落とした玲子がノートパソコンに触れると、スピーカーからはズン!ズン!とボトムの効いたディスコビートが響きはじめた。

「お嬢…さっきの野波さんの剣幕見ただろ?一度殺された純愛ってのはああやって生き霊みたいに心にへばり付いちまうんだ…あぁ怖い怖い…」

玲子は無言で座り込むお嬢をよそにタイトスカートのまま豪快にガニ股で腰を振り、左右の腕を交合に高く上げながら踊り狂った。

(…逆らえないなんて言ってる場合じゃない…このままじゃ破滅しちゃう…何か考えなくっちゃ…)

その時、ノートパソコンから通知音が鳴った。

「あ、また依頼来たようね…明日から忙しくなるわぁ…ふふっ…」


裁き3、『家族のような職場です』につづく。
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