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純愛ハンター
第4章 裁き4、暴力なきDV
「ひぃやあぁぁぁぁぁ~っ…!あわっ!あうぅっ!ひぃいっ…!」

全裸のまま奇声を上げながら『龍宮城』の廊下を出口を求めて彷徨っていた四ツ倉は、

「うあっ…!」
「キャァっ…!」

曲がり角で女性とぶつかって転んでしまう。
四ツ倉が女性の顔を見上げると、

「おっ…おおおっ…お前ぇっ…?」

九死に一生を得た安堵感からか大粒の涙をボロボロ…と流し、すがるように女性のロングスカートにしがみ付いた。

「お前…緑っ!五島緑だよなっ…!?」

その女性は「五島緑」といって、四ツ倉とは知り合いのようだった。
四ツ倉は知り合いの女がなぜ『龍宮城』に居るのかという事になど頭が回らず、

「おい…助けてくれよぉっ…!俺、いきなりココに連れてこられて病気の女とヤらされて感染されちまったんだよっ…!」

廊下の窓から差し込む陽の光が逆光になって表情はハッキリ見えなかったが、女性は優しく微笑みながら四ツ倉を見下ろしていた…ように思えた。

「ってかお前、しばらくどうしてたんだよ?いきなり連絡付かなくなるから心配したんだぜ…?最近、三塚とも連絡が付かなくなっちまったし…」
「あ…うん、そうね…大丈夫!すぐ助けてあげるから…ちょっと待っててね…」

女性はそう言うと、四ツ倉の汗と潮風で固まった髪を優しく撫でた。
その頃、渡辺はラウンジを飛び出して行った四ツ倉を探して廃墟の中を彷徨っていた。

(…こんな離れ小島…どこに逃げられる訳でもないのに…)

そして長い廊下の曲がり角を曲がると、壁にもたれて立っている四ツ倉の後ろ姿を見つけた。

(あっ…譲!)

背後から四ツ倉にゆっくりと近付くと、徐々に四ツ倉の陰に髪の長い女性がいるのが見えてきた。

「誰…?『龍宮城』の女の子かしら…?」

渡辺がそう思った…瞬間…!
ズルリ………

「はっ…?」

壁にもたれていた四ツ倉の身体がゆっくりと崩れ落ち、その陰にいた女性と目が合った。

「あらぁ、渡辺さん!」
「あっ!あ、あなたは…」

床に仰向けに倒れた四ツ倉の胸には、深々と包丁が突き刺さっていた…。

「お…“お嬢”さんっ?」

なんと、四ツ倉が安堵を覚えた知り合いの女性とは…
そして、四ツ倉の胸に包丁を深々と突き刺した女性とは…

「あ、四ツ倉譲…たった今死にましたんで」

お嬢、その人だったのだ…!


裁き5、『愛しい人よ』につづく。
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