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完熟の森
第5章 誘惑の森
僕達は…この行為を誰にも見られてないと思っていた。


しかし、何故か視線を背中に感じぞくっとした。


振り返るとさほど近くはないが古びた木の家があり、窓際にぼんやり女の姿を見たような気がした。


もう一度目を凝らすと、人影はなかった。


「理音、あんな所に家があったよ」


理音も振り返りブラウスで前を隠しながら家を見た。


「やだ、気づかなかった」


「俺も」


そう言って二人で苦笑いした。




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