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完熟の森
第7章 僕の部屋
何とか10時前には理音の家に着いた。


理音の家は真っ暗でまだ両親は帰って来ていないようだった。


良かった。間に合った。


僕は息を切らせながら、片手で理音を抱き寄せた。


「俺も好きだよ」


そう言って、理音にキスをした。


物凄く優しい気持ちになれた。


「送ってくれて、ありがとう」


理音は微笑んで、家の門を開けた。


「おやすみ、理音」


「おやすみなさい」


理音は門の中に入り、閉めた。


僕は自転車の向きを変えて元来た道を漕ぎ出した。


帰りの上り坂は滅茶苦茶キツかった。



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