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復讐の味は甘い果実に似て
第7章 割れない数字 ~恵梨の告白~
 結局、わたしは本間を部屋に入れてしまった。
 当然だが、彼は、躊躇なくわたしを押し倒してきた。
 わたしの中にも、すでに一度やられているし、という諦めのような気持ちがあった。
 そして、本間はわたしを愛撫しながら、次々と、わたしに言い訳を与えてきた。

 いまさら、一度も二度も同じでしょ。
 何かあれば、酔った勢いで俺に押し倒されたと言えばいいから。
 バレなければ、何もないのと同じだし。
 そもそも婚約まで考えてる女の子に、寂しい思いさせる男が悪いでしょ……。

 本間が言うのは、もちろん、ひどい言い訳で、それも最低の部類だと思う。
 だが、彼に指で秘部を弄られ、はだけた乳房を刺激されながら、耳元でささやかれると、わたしは次第に、その言い訳に逆らえなくなっていた。
 仄暗い部屋のなかで、彼に荒々しく突き上げられながら、わたしは喘ぎ声を押さえるよう口に枕を押し付けた。
 そして、容赦なく膣内を掻きまわされる快感に必死に耐えていた。
 
 次第に、わたしは、その背徳感に塗れた異常な状況のなかに、俊ちゃんとのセックスにはない興奮を見出すようになった。
 本間が来るたびに、わたしはその背徳感に昂り、後ろ暗い爛れた刺激に悶えていた。
 
 ……そして、わたしに、あの破滅の夜がやってきたのだ。

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