この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
復讐の味は甘い果実に似て
第9章 さよならという儀式 ~ひかるの告白~
 だが、それが好きという気持ちに繋がるかと言うと、違う気がする。
 
 あの復讐の日、あたしが先輩に抱いた気持ちは、端的に言えば、先輩への同情だった。
 どうしようもない状況に追い込まれた先輩を、少しでも楽にしてあげたかった。
 恵梨に対する対抗心も、結局は、あたしが与える癒しに没入してほしいからだった。
 あたしが、あり得ないほど淫らになって、先輩を溺れさせようとしているのに、心では、恵梨のことが気になっているなんて、あたしが、あまりにも寂しすぎるではないか。
 
 そういう同情の延長線は、好きという感情に含めていいのだろうか?
 そもそも、肌を合わせてお互いの温もりを感じ、快感を貪る中にしか、あたしと先輩の語らいはないのだろうか?

 少なくとも、あたしは先輩が東京にいるうちに、この自分のややこしい感情に何とかけりをつけてしまいたかった。
 そして、先輩が東京にいる時間はもう、1カ月を切っていた。

/237ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ