パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第53章 帰省

「隆也、もう諦めなよ」

「そうだよ。この人に敵う相手なんてそうそういないと思うよ」

将兄と大和が口を揃えて言う。
特に過保護だった隆兄は唸りながら何かを考えているようだった。

「で？ 二人は結婚する予定とか？ そーゆうこと考えてる？ 」

隆兄の横から絵里ちゃんがそんなことを聞いてくる。

「…実はお付き合いさせてもらったのが、最近のことでして彩華さんとは具体的にはまだ話はしてないです。ただ…僕としてはそのことも視野に入れて彼女に接しているつもりなので、すぐにではないですが、いずれ…とは思ってます」

その答えに男性陣は口を開けてポカーンとしていて、女性陣は目をキラキラさせていた。
私は改めてきちんと想いを聞かされて…鼻の奥がツーンとした気がする。

「だってさ、隆ちゃん。彩華ちゃんのことは彼に任せておけば心配ないよ。隆ちゃんだって、もうすぐ、ふ…「わぁー！！ 絵里ッ！！ それはまだダメだって…」

「ちょっと隆也？ いきなり、どうしたのよ」

絵里ちゃんの口元を押さえてる隆兄を不思議そうに見ているお母さん。

「いや……？ な、何でもないけど？ 」

「俺は彩華が幸せになるなら、もう口出しはしないよ。それに…彩華に構ってる暇ないし。優香が妊娠中でさ、初めてだし、彩華どころじゃないからね」

「あら！ そうだったの？ 優香ちゃん、おめでたいじゃない」

お母さんが優香ちゃんの方に向きながら言う。