この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
レディー・マスケティアーズ
第7章 アラミス ――カフェ・アレクサンドル
「それで、おまえ。おれが言ったとおり、今はおとなしくしているんだろうな」
「当たり前さ。ちゃんと叔父貴の言いつけは守っているよ。滝にこそ打たれちゃいないが、その辺の生臭坊主より、よっぽど真面目な暮らしぶりだ」
 茂に「おまえ」と呼び捨てにされた木庭浩一は、ぷっと頬を膨らませた。
「嘘をつけ! 田野倉から知らせがあったぞ。どこかで拾った若い女を三軒茶屋のマンションに連れ込んで、好き放題やっているそうじゃないか。六月にマンションから飛び降りた桜井美里という女の事件は、まだ片が付いたわけじゃないんだぞ!」
 若い女? 
 ああ、三好綾香のことか。あれは、こっちが引っ掛けたんじゃない。向こうから尻尾を振ってついて来ただけの女だ。名器のうえに、あれほどの好きものとは思わなかったが……。
 それにしても田野倉のやつ。叔父貴に、そんなことまでタレこみやがって。部長の椅子につけたのも、おれが叔父貴に散々売り込んでやったからじゃないか。
 確かに田野倉には、桜井美里の件で借りがある。
 しかし、他人事とは言わせねえぞ。あの女を盗み食いしていたことを、おれが知らないとでも思っているのか。それなのに、この時とばかりに叔父貴に尻尾を振りやがって……。
「おい、聞いているのか! おれのところには、今でも、あの事件のことで警察が事情を聞きに来ているんだからな」
 ちょうど背の高いバーテンダーが、二人のテーブルにロックグラスを並べようとしているところで、茂の口から出た「警察」という言葉に、バーテンダーの肩がぴくっと動いた。
/144ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ