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わたしの心が消えるとき
第5章 それぞれの夜
思わず、男の顔を凝視してしまった。

なんで、こんなカッコイイ人が…?
…ダメ!人の顔をジロジロ見るなんて…失礼だよ!
それに、この人が今から何するか知ってるでしょ?
そういう人だよ!

部屋は狭いながらも、きちんと整頓されていて、清潔感があった。

彼は笑顔で
「よく来たね。思っていたより可愛いから、びっくりしたよ。えっと…ももちゃん…だったね?」
「はい、ももです。よろしくお願いします」

ぺこりと頭をさげる。

少女は普段、人と話す時、どもる癖があった。
でも不思議な事に『お勤め』の時は、スムーズに会話できるのだった。

「そこ、座ってよ」
男は少女にオレンジジュースを出してくれた。
こんなもてなしを受けるのは初めてだった。

ジュースを飲み終わると、男は
「ももちゃん、そろそろ脱ごうか」
「あ…はい」

少女は手際よく脱いでいく。
ふと見ると、いつの間にか、男も全裸になっていた。
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