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ひと夏の恋……そして……
第16章 すれ違う気持ち

「ママ――ママ――」

またもや大事な場面で真和の泣き声が耳に届いた。
その泣き声を聞けば、私は夏樹より真和を優先するしかない。
分かっていても、この手を離すことなんてできなかった。
ここで離してしまったら、二度と戻れなくなりそうで動くことができなかった。

「真和が泣いてるぞ、行ってやれ」

「でもっ」

この手を離したくなくて尚も縋りつく。
そんな私を見て夏樹は笑った。

「お前は真和の母親だろう?一番に真和の事考えてやれよ。色恋沙汰で蔑ろにしてんじゃねえよ」

いつものように頭の上に手を置いて、なっ!と笑ってくれた。
夏樹と話している間にも、真和の泣き声は大きくなる。
それと一緒に真和をあやす佐伯さんの声。
窓が開いているからなのか、その声ははっきりと私と夏樹の耳に届いていた。

「じゃあな」

動かない私を置いて夏樹は歩き出した。

「夏樹!待って!まだ話が終わって――」

「ママ――ママ――どこ?ママ――!!」


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