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第1章 1

　初めてだというのに彼は私の全てを知り尽くしているように良い場所に触れてきた。

　前戯だけで存分に達してしまい、イッてもイッても尚やまない快楽の中、蕩けるような口付けの末に......。

｢だめ......はッ、んぅう！！｣

　彼と私はひとつになった。

｢お嬢様......お嬢様っ｣
｢だめ......もう、限かっ｣

　頭が蕩ける。何も考えられない程に思考が犯され、どろどろになる。何これ――こんなの知らない。

｢ええ、お嬢様、確りと感じてくださいね？｣

　耳元で、彼の愛おしげな声が響く。それさえも脳を焦がしていくようで――。

｢だめっ、あ、あぁああ！！｣

　私は一度、達した。彼の腰が動き始めたその瞬間にだ。