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アンケート御礼小話詰め合わせ(_ _)
第3章 近頃都で流行るもの(スグリ・サクナ)
「こんにちは、スグリお姉様」
「いらっしゃい、ロゼ!」

 スグリは心底嬉しそうに、ローゼルを出迎えました。

「お式の準備は、進んでいて?」
「ええ。順調ですわ」

 ビスカスが無事に戻って来て、二人して改めて修行先に挨拶にも出向き、着々と式が近付いています。
 その忙しい合間を縫って、時々こうして二人でのお喋りも楽しんでおりました。ビスカスの修行先で出会った人々の事、道中の珍しい物の話など、ローゼルの土産話を身を乗り出して聞いていたスグリは、話が一段落すると、ゆったりとお茶を飲みました。

「……ねえ、ロゼ?」
「なんでしょう、お姉様」

 ローゼルはスグリに、最近ますます美しくなった、咲き誇る薔薇の様な笑みを返しました。

「あのね……お酒を差し上げた時に言ったこと、憶えてらして?」
「え?」

 スグリの言葉が、思いがけなかったのでしょう。ローゼルは眉を僅かに顰めて宙を見て、思い出しているようでした。



『本当は……………………も、ご相談の件には、お役に立つと思うのだけど、』



「あ!もしかしたら、結婚のお祝いのお品の事かしら……殿方に、我慢させない物……って言う……」
「そう!よく憶えてて下さったわね!」
「あの、お姉様っ……私、今は……、そんなに困っ」
「都の義妹にお願いしてたものが、やっと届いたの。……ほら、見て……?」
「……え?……まあっ……!!」

 ローゼルはスグリが開けた箱の中身を目にして、はっと息を飲みました。

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