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8月のヒメゴト ~僕と桃香の7日間~
第1章 1日目
やっぱり知らない名前だ。
ただ、大橋という名字は、心当たりある。母方の親戚だ。

桃香ちゃんは、ニコニコして僕を見ていた。
小学生だろうか。可愛らしい子だ。
丸顔で色白、大きな目が印象的だ。
胸まで伸びた黒髪が綺麗だ。

女の子は、キラキラした瞳で、真っ直ぐ僕を見て言った。
「今日からお世話になります!よろしくね、お兄ちゃん!」

えっ!?
「ちょっと待って!それ、どういう…」
「ここ暑いね。中に入っていい?」
そう言うと桃香ちゃんは、返事も聞かずに部屋に入ってしまった。

僕の部屋はワンルームだ。
はっきり言って狭い。
しかも物が散乱し、雑然としていた。
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