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8月のヒメゴト ~僕と桃香の7日間~
第4章 4日目
部屋に戻ると、すでに布団が敷いてあった。
食事の間に布団の用意をするのは、旅館では当たり前だ。
でも、ももちゃんはそれを見てちょっと緊張したようだった。

ももちゃんは布団に座って、僕も座り、向かい合った。
彼女は、うつむいて、しばらく無言だった。
こんな彼女は初めて見た。

ようやく口を開いた。
「お兄ちゃん、わたし、子供っぽいよね?」
「え?」
急に何を言い出すんだ?子供だから当然だろう?いや、そういう意味じゃないな。
「わたしもう12歳なのに、こんなに小さいし…しゃべり方も7歳の子みたいだって…」
「誰かに言われたの?」
ももちゃんは、小さくうなずいた。
純真な彼女にも、心の傷があるのだろう。
僕には子供いないから比較できないが…12歳にしては、発育が遅いという事か。
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