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8月のヒメゴト ~僕と桃香の7日間~
第4章 4日目
「誰が言ったか知らないけど、僕は、今のももちゃんが大好きだよ」
「お兄ちゃん、優しいから…」
「違うよ、僕は…」
ももちゃんは急に立ち上がり、部屋から出ていった。

僕は追いかけようとしたが…思い直した。
彼女にも、心の整理が必要なのだろう。

しばらく待った。なかなか戻らない。
さすがに心配になってきた。
部屋から出て、探しに行った。

ももちゃんがいたのは、今はほとんど人のいない、本館ロビーの片隅だった。
ソファーに座って、小声で何か言っていた。
「うん……そうだよ……わたしも、ちょっとだけ……うん………あやちゃん、ありがとう………」
僕に気付いてないみたいだ。

また、イマジナリーフレンドか…
しかも名前があるんだ…
僕は声をかけるのをやめて、部屋に戻った。
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