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会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第8章 初デート


「ねぇユイ知ってる?イヤリングを相手に贈る意味。」


その言葉にキョトンとする。
アクセサリーにも意味があるんだ。

「知らない」と首を横に振ると、
彼はクスッと微笑んで答えを告げた。





「イヤリングはね、『常に私の存在を感じていて欲しい』って思いが込められてるんだよ。」







な、なんだろう、すごく気恥ずかしい。

的外れじゃなくて、
実際に心の何処かでそう思ってる感覚があるから、
余計に恥ずかしい。

そこでふと、ある一つの質問が浮かんだ。


「じゃあ、指輪は…?」


結婚指輪はわかりやすいけど、
こういうただの贈り物としてだと意味が違うはず。

白馬くんをまっすぐ見つめたまま問うと、
彼は私の後頭部に手を添え、ぐっと引き寄せた。

優しく触れ合う唇。

そして、離れ際。
彼は妖艶な笑みを浮かべながら、私に告げた。









「俺の女に手出すな。」









…彼の強くて甘すぎる独占欲に、思わず面食らう。

顔を赤くしながら呆然としていると、
彼はクスクスと笑いながら私の頭を撫でた。


「ごめんね、独占欲むき出しで。」


……うん、でも、すごく嬉しい。

だって、この人は基本他人に無関心なのに。

そんな彼がここまで私を好いてくれているという事実が、
嬉しくて、愛おしくて仕方ない。


その思いを伝えるように
彼の唇に啄んでキスを落とすと、
彼も意図を汲み取ったのか優しく応じてくれた。


「ん…、好き…。くろ、好き。」
「はっ…、かわいすぎ……。」


可愛く重ねるだけのキスから一変。
彼が堰を切ったように、私の口内に舌を差し込んできた。

先程までの行為を思い出すように、
どんどんぶり返す身体の熱。

熱い。もっと触って欲しい。

それを察したかのように、
彼が私の服の下から手を這わせた。


「ん…ちゅ、あ…、くろ、くすぐったい……」


脇腹を撫でるような手付きに身を捩らせると、
白馬くんは楽しそうにクスクスと笑った。


「ユイ脇腹弱いよね。こうされると反応しちゃうでしょ。」
「ひぁっ…」


指でツゥっとなぞられる。
くすぐったいだけじゃない、気持ちよさにも似た感覚。

軽く背中が仰け反ると、
彼は玩具で遊ぶ子供のように、私の脇腹を無邪気にいじめだした。

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