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会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第12章 兎と蛇


────山下サイド────



翌朝。

明日は普通に仕事ということで、
一泊二日の旅行も終わり。

私たちは旅館をチェックアウトして、
空港で便を待っていたんだけど……



「「本当にご迷惑お掛けしました……!」」



いきなり蛇塚さんとうさに謝られた。


「大丈夫だよ、気にしないで。旅行楽しかったよ。」
「ユイさん……。」


涙ぐんだ表情を浮かべる蛇塚さん。
うさも申し訳なさそうにしてる。

すると、そんな二人に
白馬くんが王子スマイルで容赦なく質問をぶつけた。



「まぁそれは置いといて。ところでお二人共、恋仲にはなれました?」

「はぁ?!」



うさが焦ったように白馬くんを見る。
蛇塚さんはひたすら顔が真っ赤だ。


「ん、んなわけ……っァァァもうなれたわお気遣いどうもな!」


うさが一瞬否定するも、
白馬くんの表情を見て悟ったのか素直に打ち明けた。

すごい、恋人同士になれたんだ。


「蛇塚さん、うさ、おめでとう。」
「おめでとうございますデス〜!」


私とフリがお祝いの言葉をかけると、
二人は恥ずかしそうに顔を赤らめながらお礼を言った。



────あ、そういえば。



「そうだ、私全員にプレゼントあるんだ。せっかくだし今渡しちゃうね。」


そう言って、私はバッグから包装された小袋を取り出し、
全員に渡していく。

中身はもちろん、あの時買ったトンボ玉のストラップ。

みんなお礼を言いながら、
嬉しそうに受け取ってくれた。

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