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裏切りの幼なじみ
第4章 癒しの肉玩具
(隆志さん、少しは元気になってくれたみたい。よかったわ……)

少年から男になり、ベッドの隣で休む彼の髪を優しく撫でた。

言葉を交わし肌を重ね合わせる中で、彼の傷の深さを痛感していた。身体ではない。心の傷だ。

本館の通路で彼の姿を見かけたのは、数日前のこと。

(あの日のことが影響しているのは明らかだわ。そうよ、あの女のせいで……)

高貴な美貌を誇るあの女は、ひとりの男子に冷たい言葉を浴びせていた。その女は言い捨ててすぐに去ったが、彼はいつまでも立ち尽くしていた。その時は声を掛けられなかった。

きょうのパーティーには準備係で来ただけだが、彼を見かけて迷わず声を掛けた。放っておけない何かを感じた。

(いまはあのことには触れない。きっと萎えてしまうから。でも気になるわ……あの女とどういう関係なのかしら……)

にゅ……ぴっ……ぴちゅ……。

「ひゃぁん。隆志さんの舐め方、狼みたい」

首筋から耳の後ろまでを、ねろぉり、と舐め上げられる。野生動物を連想するほど原始的なエロティシズム。

「隆志さんの奥底にはもの凄い雄の本能が潜んでいる気がするの。本当にわたしが初めて?」

お世辞ではない。彼の言葉、声、眼差し、そしてペニス。すべてからゾクゾクするような可能性を感じてしまう。ただの好みというだけではない、何か。

「んぅ、っちゅぴ……くちゅ……」

隆志は答えず、女の余計な口を塞ぐようにキスを求めてきた。

葉子は地味で小さな自分の唇が好きではない。キスの際に窄めるとまるで肛門のように見えてしまう。過去に指摘されて傷ついた。

「わたしの唇、魅力ないでしょ? ぷっくりしてないし、小さくて萎れてるし、お尻の穴みたいで」

「かわいい口だよ。ちゅっっ……それにこっちの口も……ちゅぅっ」

「はぁぁんっ、そっちにキスしちゃだめっ」

自分より年下の男に抱かれるのは初めてだ。コンプレックスを解してくれる言葉をもらえたのも。

「ぬるぬるで汚いからぁ、シャワーもまだなのに……あぁっ、そっちの穴はもっとダメぇぇ」

恥部への口づけは禁忌の穴にまで及んだ。一戦交えたあと、ゆったりとキスを味わうつもりが、いつしか四つん這いの女体を支配されていた。
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