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第13章 チャプター13

「そう……そう。いッ、いい。届く……届くわ。あぁ、だ、だめ、だめ、だめ、だめぇ」
　強烈な快感が麗の躯の心奥を貫いていった。
「あぁっ！」
　声を抑えることができず、麗は顔をのけぞらせると、大きな喘ぎ声をあげた。膣内のペニスの亀頭が肥大し、飛沫（しぶき）をなかに浴びるのを感じた。白濁（はくだく）液が麗のなかをいっぱいに満たし、中出しをされてしまった、と思うよりも肉欲の悦びが全身を浸していった。
「あ、あ、あぁ、あ……」
　頂点に達した快感が波が退くようにして消え去ると、麗は躯を震わせた。これまで感じたことのない肉の悦楽に全身をあますことなく翻弄（ほんろう）され、ぐったりとなった。背後の玲二に、もたれかかった。
　確かに麗は逝った――それも、夫以外の男の精の迸（ほとばし）りを膣に受け、恥も外聞もなく、官能を極めたのだ。が、今回は気を失うまでには、至らなかったようだ。躰はぐったりと疲れきってはいるが、神経は研ぎ澄まされているような感じだった。
「あン」
　逝ったばかりだというのに、玲二が乳首を弄ってきた。射精をして、玲二のペニスは萎（な）えているとはいえ、麗の膣にしっかりと収まっているので、精液が流れ出るのを防ぐ役を果たしていた。
「麗君。そのまま、抜かずにこちらを向くんだ」
「え……？」
　絶頂の余韻が残っており、麗から思考力を奪っていた。すぐには、玲二が続けて第二ラウンドへ挑もうとしているのがわからなかったが、敏感になっているクリトリスを摘まれ、麗はおずおずとぺニスを膣に貫かせたまま、躰を回転させた。膣壁が擦られ、玲二のペニスはまだ、完全に回復していないというのに、それだけで官能が麗を痺れさせた。唇を噛みしめていないと、今にも肉の悦楽が堰を切って、襲い掛かってきそうだった。